京都の祇園祭の最大の見どころ、前祭の「山鉾巡行」が3年ぶりに行われ、豪華な装飾を施した山や鉾が都大路を進みました。
祇園祭は、平安時代に疫病退散を祈願して始まったと伝えられている祭で、「山鉾巡行」は、新型コロナの影響で2年連続で中止され、ことし3年ぶりの実施となりました。
前祭の「山鉾巡行」は午前9時に始まり、京都市中心部の四条通では、先頭の「長刀鉾」に乗った稚児が神聖な区域との結界を示すとされるしめ縄を刀で断ち切りました。
「長刀鉾」のあとは、山一番を引き当てた「孟宗山」が続き、あわせて23の山や鉾が疫病退散を願いながら、夏の都大路を進みました。
交差点では、水をまいた竹の上で車輪を滑らせて直角に方向転換する「辻回し」が披露され、沿道の人たちから拍手が送られていました。
警察によりますと、17日は、沿道にはおよそ14万人が見物に訪れたということです。
大阪から訪れた40代の男性は「京都らしい祭りが見られて良かったです。3年ぶりの開催をみんな待ちわびていました」と話していました。
後祭の「山鉾巡行」は今月24日に行われ、「祇園祭山鉾連合会」では、訪れる人たちには基本的な感染対策をした上で、互いの距離を確保して鑑賞してほしいと呼びかけています。